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総合コメント |
Cynthe:OCR の 3 つの帽子 |
2002年10月18日 |
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大規模 MMO におけるオンライン・コミュニティー・リレーション (OCR) 部門というのは、自分達の存在意義に悩むことがあるように思います。いったい OCR グループの仕事とは、正確にはどういうものなのでしょうか?
会社で何度か OCR 部門の仕事内容の説明を依頼されたとき、私が最初に思ったのは、OCR の仕事は人の耳目を引くセンセーショナルなものではないということでした。しかし、自分達のグループの役割についての断片的な考えをまとめてみると、いろいろなところで、OCR の役割に対する誤解が蔓延していることに気付きました。我々の仕事は、「プレイヤー達に話しかけること」だと言われています。確かにそれは我々の仕事の大きな部分ではありますが、そういう言い方では、「プレイヤーたちに話しかけること」が本当はどういう意味なのか、正確なところが伝わりません。私が思うに、おおまかに言って、コミュニティー部門というのは 3 つの帽子を被っています。我々はある面でマーケティング部門であり、開発部門であり、サポート部門なのです。
マーケティングの背景にある考え方は、その本質において、人々に可能な限りその商品のことを考えさせるようにすることです。シングルプレイヤーのゲームなら、これは、テレビコマーシャルや雑誌の広告、オンライン広告といったもので完全にまかなうことができるでしょう。しかし、オンラインゲームというのは、単品の商品とは異なります。オンラインゲームは、「サービス」なのです。
我々としてもパッケージ商品を買ってほしいのは確かなのですが、しかし、それはプレイヤーとの関係の始まりにすぎません。我々は、そうした人たちが、ウェブサイトや掲示板を訪れて、最新情報を見聞きし、頻繁にゲームにログインし、イベントに参加し、自らファンサイトを立ち上げたりして、ウルティマ オンラインという世界とコミュニティー全般に深く関わって欲しいのです。そうした種類の興味や愛着を生じさせる何物かを提供するためには、会社と顧客というアプローチ以上のものが、様々な局面で必要となります。我々がいつも直接提供するのでないとしても、コミュニティーのプレイヤーがそうしたものを提供してくれるからです。
それゆえ、OCR が登場するのはその局面です。我々はプレイヤーのことを知ろうと努力し、プレイヤー達が、公式掲示板やファンサイトの掲示板、メーリングリスト、IRC チャット等を通じて互いに知り合うことの手助けをしようと努力しています。面白いコンテンツを提供し続けることで、新たなきっかけ提供し、プレイヤー達が我々のもとを訪れるだけでなく、プレイヤー達自身が作り出したコミュニティーのもとをも訪れてくれればと思っています。
しかし、コミュニティーの構築だけが我々の仕事ではありません。我々は、ゲーム自体の面白さにも注意を払っています。開発部門でもあるというのは、その点です。それゆえ、我々は、プレイヤーの言っていることや、プレイヤーから熱烈な反応を引き出している問題について常に開発チームに伝えるようにしています。通常、我々の仕事は、単に開発チームが最近の流行やプレイヤー側での要望を完全に意識できる状態を作り出すことに当てられるのですが、ときおり問題によっては、開発チームにもっと直接的に訴えようと思う場合もあります。もちろん、プレイヤーとの話し合いを通じて学んだ新たな問題を報告したりもしています(QA グループや uobugs@uo.com メールボックスのほうが、通常この領域では有効ではあるのですが)。
そして、OCR の 3つ目の大きな役割が、サポートです。必ずしもゲームのなかに入っていってプレイヤーの問題を直接解決したりはしませんが、我々のグループがいい仕事をするなら、サポートコールが必要となる前にそれらの多くを不要にすることができます。そうした事柄に含まれるものとしては、プレイガイドを更新したり、ゲーム内に新しいシステムが導入されたときに新規情報を加えたり、最新の問題やパブリッシュの説明を FYI に掲載したり、頻繁に現れる既知の問題についてのパッチメッセージを更新したりすることだったりします。これは、おそらく我々の最も分かりやすい役割であり、他方で最もきちんと継続することが難しい役割でもあります。我々のプレイガイドは 300 ページ以上あり、我々は増えつづける仕様書の山をいつもしっかりと把握して、UO に加えられることになる新たな変更点をアナウンスするようにしています。他方、我々はウェブのメジャーアップデートに限られたリソースしか割くことができないので(そして、現在我々は UO.com の全面的なデザイン変更を進めている途中でもあるので)、一度にどれだけのプレイガイドプロジェクトに取り組むことができるかについては、非常に慎重であることを余儀無くされています。もちろん、我々はいままで何ヶ月も声を大にして、より大きく高性能な HTML 表示のパッチメッセージを導入するよう主張しています。それによって、プレイヤーがログイン時にもっと分かりやすく情報を得られるようにし、ウェブサイトを定期的に確認したりしないプレイヤーにも情報が伝わるようになるからです。ただ、ゲーム上のいろいろな事柄を考慮すると、プログラマーのスケジュールにはそれほど空き時間がないのですが。とはいえ、それに向かって少しずつ前進している状態です。
それでは、結局我々のやっていることは何なのでしょうか?私が思っているのは、もしすべてを考慮して数点にまとめるなら、我々の最大の目的は、オンラインコミュニティーのなかで UO というゲームとそれに関わるチームとを常にプレイヤーの目に触れるようにすることであり、コミュニティーが提供しているものに他の人達が関われるようにし、プレイヤーに自分達の意見が伝わっていると思ってもらえるようにし、プレイヤーが満足するだけの情報を提供することだと思います。UO のように様々な遊び方が出来るようになっているゲームでは、すべての人に満足してもらおうとするのは容易ではありません。しかし、我々には豊富な経験がありますし、我々に怠惰な日というのはありません。
では、また次の機会まで。
Amy "Cynthe" Sage
Community Manager
ORIGIN Systems
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