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やむを得ぬ連携

投稿日:2013年11月23日

「そんなことが上手くいくと本気で思っているのかね?」と、アノン(Anon)はブラックソン王(King Blackthorn)の提案を鼻で笑った。

「そうか、あなたの能力では無理だと言うのなら、あなたの評判も『二番目に強い魔法使い』のままだろうな」

テーブルをぴしゃりと平手で叩いたアノンを座ったままデュプレ(Dupre)が睨みつけた。「どうもオレには判らんな……単にその発生源とやらをぶっつぶせばいいんじゃないのか?」

「それではどうしても多くの犠牲が出てしまうのだ。アノンと私が下した結論はこうだ。盗み出した不死の宝珠のかけらを使い、ミナックス(Minax)はエセリアル虚空間に別の世界へ通じる裂け目、すなわち盗賊やならず者に征服されたソーサリアとの通路を開いたのだ。この結合部を破壊してしまうと、片方もしくは双方の世界をも破壊しかねない。そこで代わりの計画をアノンが考えだしたのだ。これはかつてニスタル(Nystul)が行ったものと幾分似通っているのだが…」

「全然違うわッ!世界全体の法則やわしらの力の源を狂わしたりはせんッ!」

王が片手をあげたので、アノンはしぶしぶおとなしくなった。「よろしい。とにかく、その呪文を唱えようにも、おそらく邪魔が入るだろう……やっかいなことにミナックスとその…シャンティ(Shanty)とやらが待ち構えているだろうからな。その呪文を使えるのはアノンだけであり、私は彼のサポートを務めねばならない」

「だがシャンティの魔法の剣は強力だ……もはや現存しないと思っていた古の武器の一つだぞ、あれは。オレはあれに太刀打ちできる物を持ってない」

王が呼び鈴のヒモを引くと、布にくるまれた物を持ったヘクルス(Heckles)が入室してきた。「サー・デュプレ。探すのに少し手間取ったが、私のコレクションにあったこの品なら、あの男に対抗する上で役に立つかもしれない」

歩み寄りながらヘクルスは布を外し、中から剣を取り出してデュプレ卿に手渡した。デュプレが剣を鞘から引き抜くと、キラキラとかすかな光を放つ黒いロングソードが現れた。根本から先端まで魔法のルーン文字が刻まれている。バランスは申し分なく、重さも完璧だった。軽く素振りをしてみると、シャンティのシャークバイトと同じように魔法の光の粒が剣の軌跡を描いた。巧みな手つきでスッと剣を鞘に納め、デュプレは王に向かって小さく頷いた。

「では行動に移るとしよう。王国のために……そして、ミナックスを倒すために」

ある種の秘薬らしき物をブラックソン王の保管庫から20個ほど持ち出したアノンは準備を終えていた。デュプレは重い盾に持ち替え、彼を救ったあの従者に命じて自分のではなくブラックソンの紋章をその盾に描かせた。壊れてしまった肩甲も交換したので、使い込まれた他の部分に比べて肩だけがキラキラと輝いていた。アノンはいつものようにラマ毛織りの衣類に身を包んでいたが、王から与えられた帽子もかぶっており、その帽子にもブラックソンの紋章が飾られていた。王がゲートを開き、一行は青く輝く入口の中へ一人ずつ足を踏み入れていった。

眼前の光景は混乱に満ちていた。ガード、冒険者、探検家、義勇兵たちが群れをなして通りを駆け抜け、襲撃者やその手下のモンスターを相手に戦いを繰り広げていた。島々の至る所で戦闘が勃発し、ベスパーの通りは血の染みで汚され、橋という橋は激しい戦闘の衝撃になんとか耐えていた。アノンはすぐさま詠唱をはじめ、閃光と共に場所から場所へとテレポートしていった。

その後ろ姿にデュプレが叫んだ。「アノン、あのバカ野郎!単独行動しやがって!急ごう!」デュプレは背後をちらりと見て王がついてきていることを確認し、二人は壊れかけた木の橋を駆け抜けて魔法使いを追った。一匹のサテュロス(Satyr)が出現したが、デュプレは黒い刃を引き抜いて斜めに切りつけ、やすやすと二つに叩き斬った。続いて向かってきたドライアド(Dryad)とクーシー(Cu sidhe)も瞬く間に討ち取られ、灯台を目指して駆け抜ける彼らの航跡を描くかのように、バラバラになったモンスターの体が道に残されていた。

アノンは既に付近の生物のほとんどを始末しており、準備にとりかかっていた。デュプレはヘルメットの下で毒づいた……このスタンドプレイヤーめ……。王がアノンに近寄って二人が話し始めたので、デュプレは彼らに叫んだ。「オレはこの辺りを片付けてくる。それと、手伝ってくれる義勇兵がいたら橋の封鎖を頼んでくるよ」

アノンはあっちへ行けというように手を振って答えた。「好きにしろ!わしの邪魔だけはするなよ、うすのろが!」

立ち去るデュプレに軽く頷いてから、王はアノンの方に向き直った。「それで、必ず消せるのだな?これらの裂け目を」

「もちろんだ。もしこれがダメでも、その時は別の手がある」

「おや、かわいいこと!きっと新しい宮廷道化師ね!王様はヘクルスのバカっぷりじゃ物足りなくてアノンに代えたってわけ?」と、あざけるような声が屋根の上から聞こえたと同時に、空間に裂け目が出現しておびただしい数のライトニングボルトが放たれ、アノンが慎重に配置していた秘薬の一部を破壊した。「あら、ごめんなさい……それって大切な物だったかしら、魔法使いのボウヤ?ニスタル(Nystul)ならそんな物は要らなかったと思うけど……」

「うるさいッ!わしは、あんな奴よりずっと、ずーっと偉大なのだッ!奴はわしを、わしを妬んでいたんだッ!」怒りに燃えて喚き返し、アノンは詠唱を始めた。

「いけない、評議員。乗せられるな……」王はすぐさまアノンを引き留めようとしたが、魔法使いは聞く耳を持たなかった。

「あの女、絶対に殺してやるぞッ!」そう言うなりアノンの姿は消え、直後にミナックスのすぐ隣に現れた。彼の体の周囲で怒れる魔法の炎の柱が吹き上がり、屋根全体を焼き尽くした。……が、一足早くミナックスは飛び降りており、ムチを閃かせてアノンの足首をからめとると下から彼の足を強く引いた。怒号をあげたアノンはエクスプロージョンを唱えて彼女に打ち出したが、ミナックスはウォールオブストーンを唱えて巨大な石壁を出現させて防いだ。

ブラックソン王は取り組んでいた作業の方に向き直り、台無しにされた秘薬の方を見やった……予定していた計画はもはや達成不能だ、特にアノンがあの状態になってしまった状況では。一瞬だけ二人に目をやり、再び作業に戻ったブラックソンは自分自身で詠唱を始めた。アノンと魔女はまだ戦っていたが、どちらも圧倒的優位には立てずにいた……戦いながらミナックスが後退し、ある地点に誘導するまでは。アノンの位置からは見えない存在に気付いたブラックソンは大声で危険を知らせたが、その叫び声は憤怒に燃える魔術師に無視された。

悪意に満ちた笑いを浮かべ、身をひそめていた場所から立ち上がったシャンティはカットラスを振り上げた。驚愕の悲鳴をあげたアノンはパニックに陥りながらもテレポートを唱えて見事に逃げおおせた……ように見えたが、数歩分後ろの地点に再出現したアノンのローブには血の染みが広がり始めた。湿った咳をしながら回復呪文を唱えようとするアノンに向かってシャンティはゆっくり歩みよる……。その時、シャンティが現れた路地から走り出てきたデュプレがこの海賊に飛び掛かり、地面に押し倒した。

ミナックスは苛立ちで呼吸を荒げ、騎士の方向に向かって魔法を放ったが、単に二人の間に石壁を出現させてシャンティを守っただけだった。シャンティは起き上がると、笑いながら振り向いた。「また鎧を切り落としてほしいのかよ、あぁん?その願い、このシャンティ様がかなえてやろうじゃねぇか!」デュプレのロングソードがシャークバイトとぶつかり合い、魔力の刃で覇権を握ろうと二人は激しく打ち合い始めた。

戦いが熾烈に続くなか、ブラックソンは全力で呪文の詠唱に集中していた。アノンを呼び戻すこともなく、デュプレの助けをかりることもできなかった。体の中をマナが流れるのを感じ、アノンが生み出した呪文を唱えようとした……が、発動には至らなかった。無理なのだ、あの秘薬なしでは。危険を知らせる声が聞こえた。橋を突破した襲撃者がミナックスに加勢しようとしているのだ……もはや悩んでいる余裕はない。

エクソダスに対抗するときにも用いた専門的知識を活用し、さらにポケットに入れて持参していたクリスタルに触れることによって、彼は体内でマナを力強く湧きたたせた。まるで百万回も唱えてきた言葉であるかのように、力の言葉がすらすらと口から流れ出てくる。彼のそばに一つの光の球が現れて広がり始め、ゆっくりと彼を包み込み……そして王は、消えた。

広がる光が触れても建物は残っていた……だがアノンとデュプレに光が触れたとき、彼らも同様に姿を消した。襲撃者やその手下どもも同様であった。しばらくののち、その場に残されたのは空っぽのベスパーと探検家、冒険者、シャンティと魔女だけだった。多勢に無勢の状況に、二人が選んだ道は魔法による退却だった。



「なんということをしてくれたのだ!」それの広がりを感じるなりアノンはそう叫び、その声は洞窟状のエリア内で反響した。

「私は自分にできることをしたのだ……あなたが自分の役割を放棄してしまったから」と王は静かに言い、このまま口論にならないことを願いつつ、苛立つ魔法使いを見やった。

「これでは話が違うぞ、ブラックソン!」

「アノン、あなたに約束した対価を払う意志は変わっていない……だが、これしか残された道はなかったのだ」

「そんなことはない!奴らを二人とも倒せたはず……」突然言葉を切ったアノンは、胸を押さえて膝をついた。傷のために彼は胸を貫くような痛みに襲われていた。アノンはそれでも異議を唱えることをやめなかったが、王は手を差し伸べて彼を立ち上がらせた。

アノンの傷をさっと見て致命傷ではないと判断し、デュプレは戦いの終わりを告げるかの如く黒いロングソードを鞘に納めた。魔法使いたちが歩き去っていく間、デュプレはこの広大な空間を覗いていた……あの二人の議論は重要ではない、少なくとも彼にとっては。前方には彼がよく知る街々の小さな一角があるように見えた。デュプレは踵を返し、二人の魔法使いを追ってブラックソンのダンジョンから出ると、保管室を後にした。

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