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変人魔術師はモンバットがお好き

投稿日:2013年11月13日


かつてこの街は今よりも良い場所だった。街はもっと賑やかで、多忙な生活と、マスターやグランドマスターに混じって学び働く魔法使い達であふれかえっていたものだ。しかし、それはもう何年も前のこと、と彼は一人回想した。……血気盛んな者がこの地に残ってはいるが、既に多くの者がより穏やかな領海へ移り住んでいた。ロイヤルガードは今回の訪問に猛反対したが、警護を二人つけることを彼が了承したので最終的にはしぶしぶ折れた。このとき、彼は自分の理解通りにこうも言った。もし目的の人物が見つかり、彼らが頑なな態度を取るのであれば、たとえ一個連隊を引き連れていったところで十分ではあるまい、と。

飾り細工の施された鉄の門は今も立っていた。サビの痕跡は認められるものの、他の大きな街々に比べて酷く劣るほどでもない。門をくぐり、さらに多くの前兆……通りに散乱する死体を目にして彼は首を振った。ほとんどは冷酷でおぞましくダンジョンに巣くうべき物の死体だ。歴史に包まれた街の通りにあるべき存在ではない。ライトニングの炸裂音と弓のうなりはあらゆる方向から聞こえてきたが、続けざまに轟く雷鳴と同時に空が割れるように光り、彼は目指すべき方向を悟った。

一行が進む中、顎を朱に染めた一匹のドラゴンが建物の裏から起き上がり、三人に向かって唸りだしたことにガードの一人が気づき、たちまち火蓋が切られた。メイスとウォーアックスが絶息の調べを奏で、獣を相手に戦士たちが舞踊る。魔法を放つ男の手。ファイアボールと純然たるエナジーボルトが撃ち込まれ、続いてガードの一人がウォーアックスを深々と食い込ませた。絶命した獣から引き抜いたウォーアックスで血振るいをした後、一行の歩みは再開された。「急ぐぞ。あの男も鈍重ではあるまい」

「はい、陛下」二人は声を揃えて答え、歩みを速めた王に合わせて足を速めた。角を曲がると、一人の男に率いられた魔法使いたちの列に遭遇した。屋根の斜面に立って大声で命じているその男は、ラマ毛織りのローブとクロークをまとっている。部下の魔法使いたちが一糸乱れず動くと同時に男が天を震わす詠唱を行うと、家一軒ほどの幅のある稲光に直撃された灯台はその力に屈して爆発、四散した。見つけた、この男だ。

魔法使いの一人に呼ばれ、屋根の上で大きく足を広げて立っていた男は探るような表情で振り向き、王を目にするとゆがんだ笑いを顔に浮かべた。男は大げさな身振りで壊れた敷石と街の建物の壊れた壁を示すと、大きくニヤリと笑いながら言った。「これはこれは。皆の者、正統なる統治者にして王であらせられる、尊く輝かしきロード・ブラックソン(Lord Blackthorn)をお迎えしようではないか!どうやらわしらとの会合が適切とお認めになったようだが、あいにく宴の準備はしておらん!皆よ、さてどうしたものかな?」

この慇懃無礼な言葉に騎士たちは気色ばんだが、王に手振りで制された。「このような訪問であれば、宴は私の方で用意したかったものだ。大評議員」

「おお、なんと寛大なお言葉!だが、食べ物を求める魔法使いなどおりますまい。求むるは秘薬のみ!」と言って男が呪文を唱え、王からたった数フィートの位置にテレポートで降りてくると、人々の間からクスクスと笑いがこぼれた。「もちろん、ご自身も以前は魔法使いでしたな?ゲートの惨状の件を聞くに、恐らく今も……」魔術師は身体を前後に揺らし、この支配者をじっくりと観察してから再び口を開いた。「さて、一体何がブリタニアの王をフェルッカのムーングロウにまで赴かせたのですかな?」

「アノン大評議員(Grand Councilor Anon)、あなたを探して来たのだ。お願いしたいことがある」

アノンは疑いに満ちた目で見やった。「お願い?なぜわしが手を貸すというのだ、ブラックソン?お主はわしの側につかず、ニスタル(Nystul)の愚行を止めなかったではないか」アノンの一語一語は不信と偏執に彩られ、興奮が彼の手をぶるぶると震わせた。

ブラックソン王は彼の言葉を認めるように頷き、もう一度頷いてから、努めてアノンと目を合わせた。「その通りだ、大評議員……それに、もしあの時に戻れたとして、私が違う判断を下すかどうかも判らない。そんな機会はあるはずもないが、我々が今手を取り合うことはできるはずだ。ニスタルが去り、クレイニン(Clainin)が亡くなった今であれば……」

「痴れ者とその飼い犬か……」

ブラックソン王はその言葉は無視して続けた。「我が国最高の魔術師は誰か、その答えは明らかだ」

その言葉に満足したのか、アノンはやや得意げな面持ちで口を開こうとしたが、王は続けた。

「いや、この侵攻を起こした者さえいなければ明らかだった、と言うべきか。現状ではその犯人こそが最強の魔術師だと皆は思っているだろうからな」

口に出そうとしていた言葉を飲み込み、アノンは怒りで顔を真っ赤に染めた。「わしはミナックス(Minax)が思うよりずっと偉大だ!この何年もの間、わしとわしのメイジ評議会がミナックス軍を撃退してきたんだぞ!デュプレ(Dupre)なんぞが馬上槍試合よろしく馬で駆けまわっている間にな!」

デュプレ卿への侮辱的発言ではあったが、王は頷いた……アノンが明かした驚くべき情報の方がずっと興味深かったのだ。ミナックスかもしれないと思ってはいたが、ブラックソンも知らない情報をアノンは持っているとみえる。「ええ、大評議員。あの女に思い知らせたいものだ。この世界にあの女を越える者がいることを……むろん、あなたのことだ。しかし、それにはあなたのご協力が必要だ。それから、そちらに無いあるモノを私が提供することもできると思う」

アノンはブラックソンの顔をじっくりと眺め、何かを探っているようだったが、それが何なのかはブラックソンもハッキリとは判らなかった。力が強大になった魔法使いの多くは風変わりになると言うが、アノンはずっと昔からいつも風変わりな人物だった……。モンバットのことは脇へ置いておくとしても、彼がどれほど変わったのか判る者などいないだろう。

最終的に彼は頷き、部下の方に向き直った。「皆の者、わしはヒナギクと熊のぬいぐるみの地を歩かねばならんことになりそうだ。お主等は土産でも待っておれ。それから、そうだな……コヴィス(Kovis)!コヴィス、クノッビー(Knobby)とフラッピー(Flappy)の世話はお主に任せる。ちゃんと面倒を見るようにな」そして王に向き直り、得意げにわざとらしい会釈をして見せた。「さあ、栄光ある我が王、ブラックソン陛下。陛下にお仕えすることをお許しください……もちろん、報酬の取り決めは後ほど」

慇懃無礼な評議員の態度に対し、王は笑みで応じた。重要なのは自尊心にこだわることではなく、彼の力を得ることだと判っていたからだ。「では来てくれ、大評議員。計画を練ろう。オクローがいいだろうな」彼が言い終えるより早く、アノンはその街へのゲートを開く呪文を唱えていた。「忘れぬうちに聞いておきたいのだが……クノッビーとフラッピーとは?」彼は眉を興味深そうに動かし、魔術師を見つめた。

アノンはギラギラと鋭く睨み返して答えた。「わしのかわいいモンバットたちだ。あの子等のことは二度と口にするな」

ブラックソン王はただ頷いたが、内心こう思わずにはいられなかった。まったく、とんだ変わり者だ……。

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