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ローカルニュース

大物への第一歩

投稿日:2011年7月27日

(Asuka, Wakoku, Hokuto, Izumo, Mizuho, Mugenシャードローカル)

アモス(Amos the fisher)は大物を求めていた。

先日、ついに大物との遭遇を果たしたアモスであったが、それは本当に“ただ遭遇しただけ”であった。目の前に現れたGiant Electric Eelの圧倒的な迫力に気圧され、彼は獲物を目前にしながら、あっさりと逃げ出したのだった。そして、そのときのことを思い出すたびに、彼は恥ずかしさと情けなさと悔しさに襲われ身悶えた。

さらに、どういうわけか漁師仲間たちの間にこのことが広まっていたらしく、いつの間にか、彼は“小物釣りのアモス”ではなく“小物のアモス”と呼ばれるようになっていた。それを知ったアモスは、血が滲むほど強く唇を噛みしめながら、汚名返上を誓った。

すでに次なる大物を目指して動き出していたアモスは、先日の出来事を振り返り、ひとつの考えが浮かんだ。

「やっぱり、この釣竿じゃ、いざ大物と対決ってときに心もとないんだよな〜。だから、この前も釣り上げる自信が持てなくて、逃げ出しちまったんだ。そうだ、うん、釣竿がよくなかった」

アモスは、失敗の原因は道具にあったのだと考えた。たしかに、大物と勝負するには少々貧弱な釣竿に見えた。これでは、また大物と対峙したとしても、先日と同じく情けない結果に終わるかもしれない。彼は、さっそく街一番の釣竿職人に相談することにした。



「なあ、おやじ。どんな大物も、片手でひょいっと釣れるような、すげえ釣竿はねえかな」

「ふんっ、だから“小物”だっていわれるんだよ。そんなもんあるわけねえだろ。だいたい、お前が大物を釣り上げられないのは、道具のせいじゃなくて、釣り師としての……」

「いや、それはわかってる。わかってるんだが、“まずは形から”って言葉もあるだろ? 立派な釣竿を持って、勢いをつけたいんだよ。だから、頼むよおやじ! な?」

「そうか。まあ、そこまでいうんだったら……」

「すごいやつ作ってくれるか!?」

「話は最後まで聞け。どんな強い力でも引きちぎることのできない糸と、どんなに硬い顎にも突き刺さる針ってのがあってな。まあ、片手でひょいっとってわけにはいかねえが、素材さえ手に入れば、お前に立派な一振りをこさえてやることはできる。しかしなぁ……」

「素材がないのか?」

「そう簡単に手に入るもんじゃないからな。お前が取ってきてくれるってんなら話は早いんだが」

「もちろん、俺が取ってくるさ。素材の在り処はわかってるのか?」

「そのルーンブックをもっていきな。ま、期待しないで待ってるさ」



アモスは素材を求め、さっそくルーンブックに記録されている場所へ足を運んだ。しかし、現地を見て、一介の漁師には素材の入手は難しいと悟り、彼はブリテインへ向かった。
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