メグ：「こんにちは、メグ・ハマーです」
モーリス：「モーリス・ジョンソンです。よろしくお願いします」
メグ：「モーリスさん、徳之諸島の秘宝にまつわるお話について、詳しくご存じですか？」
モーリス：「どうでしょう。ハンザギリ ダイゼン（Hanzagiri Daizen）なる人物の起こした行動により、はじめてその存在が明らかになり、以降、奪われては回収する、という騒動が何度か繰り返されていることくらいは知っていますが」
メグ：「なるほど。さすがモーリスさん！　とっても頼りになります」
モーリス：「いえ、それほどのことでは。しかし、どうして急にそんな話を？」
メグ：「実はですね、Izumoシャード、Malas“18o 54'N, 57o 22'E”にお店を構える『文芸酒場　双月亭』のYuhさんから、こんな内容の投稿が……」


かつて徳之諸島で繰り広げられた、喪われた秘宝の探索。双月亭に届けられた一通の手紙には、その背景となった歴史の定説を覆す重大な内容が書かれていた……双月亭開店二周年を記念して行われたイベント「徳之異聞録『三種の宝具』を探せ！」でのワンシーンです。イベントの詳細は双月亭のサイトをご覧下さい。（Yuh）

モーリス：「ほう、これは興味深い。このイベントは、事実として報じられているものに異論を唱えた内容になっているわけですね」
メグ：「あ、やっぱりそういうことなんですか？」
モーリス：「ええ、投稿内容にそう書いてありますから。メグさんは読まれてないのですか？」
メグ：「いえ、読んだんですけど、なんか難しい感じがして、頭に入ってこないというか、なんというか。あはは……」
モーリス：「難しいことではありませんよ。徳之諸島の秘宝についての知識さえあれば」
メグ：「うっ、すみません。勉強不足でした……。モーリスさんがいてくれて助かります」
モーリス：「イベントのタイトルから察するに、これまで明らかになっている徳之諸島の秘宝とは別に、実は『三種の宝具』というものが存在し、それを巡っての話なんだと思います」
メグ：「おお、なんだかワクワクしますねっ」
モーリス：「メグさんもですか。私も、ある事実に対して『もし、あの時こうだったら？』と考え、色々と想像を巡らせたことがありますが、その時は、とても興奮したのを覚えています」
メグ：「あ、いえ、私がいってるのは……」
モーリス：「メグさんのワクワクする気持ち、私にもよくわかりますよっ。たったひとつの出来事でさえ、事実と違う結果になっていれば、今の私たちはいないかもしれないのですからね。では、今ここにいる私たちとはいったい何なのか？　そう考えると、その先にひとつの答えがあるように思えるのです」
メグ：「ええっと」
モーリス：「つまり、今回投稿されてきたイベントの内容も、突き詰めれば同じことがいえるのではないでしょうかっ。我々はどこから来て、どこへ向かうのかっ！？　と」
メグ：「それはちょっと強引すぎるんじゃ……」 *ぼそっ*
モーリス：「ふむ、たしかに興奮して、少々極端な考え方をしてしまったかもしれません。ですが、ここで私がいいたいのは、あらゆる出来事において、あらゆる可能性を追求することの重要さなのです。わかっていただけますか？」
メグ：「う〜ん、わかるような、わからないような。あの、もしかして、『文芸酒場　双月亭』に手紙を送ったのはモーリスさんなんじゃ！？」
モーリス：「いえ、残念ながら私ではありません。ですが、手紙の送り主とは話が合うかもしれません」
メグ：「それは、どうでしょうね……。でも、まあ、ここにはモーリスさんの興味をひくような話のできる人はいないですからね」
モーリス：「そんなことはありませんよ。皆さんの話を聞くのはとても楽しいですし、勉強になります」
メグ：「ほんとですか！？　わ、私の話も？」
モーリス：「もちろんです」
メグ：「そういってもらえると嬉しいです！　印象に残ってる話とかってありますか？」
モーリス：「そうですね、メグさんが話してくれたものですと」
メグ：「私が話したものだと！？」
モーリス：「ふ〜む、今すぐには思いだせないですね」
メグ：「うぅ……」 *しょんぼり*


メグ：「それでは、今週はメグ・ハマーと」
モーリス：「モーリス・ジョンソンがお送りしました。メグさんは『もし、こうだったら？』とか考えたりしますか？」
メグ：「え！？　まあ、考えたことはありますけど……」
モーリス：「ほうほう、どんな内容なんですか？」
メグ：「そ、それは……恥ずかしすぎるので内緒です！！」


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