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ローカルニュース

道の向こう

投稿日:2008年7月8日
new!

その日、冒険者に応援を求めたあと、ちょっとした腹ごなしからアルタイルが光の道に戻ってくると、 あれほど膨大に存在していたこげた料理の壁が綺麗になくなっていることにすぐに気がついた。

アルタイルは光の道を走り続けた。やがて大きな木の木陰で眠っているベルガを見つける。

「ベルガ!」
「う、うーん……。アルタイル?」
「やっと会えた」
「来てくれたのね! 待ってたら寝ちゃったみたい」
「それにしても信じられないな。冒険者の食欲はこんなに凄いなんて」
「私も信じられないわ。でも、最後のひとつはここにあるのよ」
「え、まだあるのか……」

二人は光の橋の上で語り続けながら、アルタイルは差し出された最後の男の食べ物を完食した。
その後、ベルガの父はアルタイルとベルガが付き合うのを再びしぶしぶ認めた。大好きな娘の願いを聞かないわけにはいかなかったのだろう。


それから二人はどうなったか、って? もちろん、いまでも仲良くしています。

気の毒なアルタイルは、ベルガの父親からさらに料理の講習でも毎日しごかれることになり、 自分と父親の作ったものを残さず食べ切らなくてはならない日々が続くことになりましたが……それはまた別のお話。

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