メグ：「こんにちは。いつもニュース報道お疲れ様ですー！」
サカイ：「最新情報！　フランセスコ王室財務官がムーングロウで依頼をしているみたい！　詳しくはBNNで！」
メグ：「クライヤーサカイさん、私ですよぉ。BNNステーションのメグ・ハマーですってば」
サカイ：「あっ、ごめんなさい。つい“News”って聞こえると報道しちゃう癖があって……」
メグ：「仕事でついちゃう癖ってありますよね。わかります！」
サカイ：「職業病っていうのかしら、これって。本当に反応しちゃうの」
メグ：「私もそういうのありますよ。あれ、髪染めました？」
サカイ：「ちょっと春を意識してみたの！　いいでしょ〜」


メグ：「いいなあ、やっぱりお父さんに切ってもらったんですか？」
サカイ：「最初は家族に切ってもらうとかイヤで、他のところにしようかと思ったけど……」
メグ：「でもお父さんすごく腕いいじゃないですか」
サカイ：「それは認めるから、私が『こういう風にして！』って言ったの」
メグ：「クライヤーサカイさんの好みなんですね。すっごくいいと思います！」
サカイ：「ありがとう！　色の種類や明るさとか本当に細かく指定したの」
メグ：「昔、お父さんが店を開いたとき、すんごい長蛇の列ができたこともありましたよね」
サカイ：「一人でたくさんのお客さん相手に大変だったみたい」
メグ：「ヘアスタイリストを目指そうって、そういうのは思わなかったんですかー？」
サカイ：「収拾つかなかったの見たから、私はヘアスタイリストになりたくないって思ったの！」
メグ：「えー、響き的にオシャレだと思うんだけどなあ」
サカイ：「かっこいい仕事とかって、憧れだけど実際やると大変だと思うわよ」
メグ：「それは言えるかもしれないです」
サカイ：「私から見たらメグさんみたいな“レポーター”って肩書きがカッコイイ！　って感じに見えるわよ。 だってタウンクライヤーなんてずっと立ってないといけないし、協会に入りたてのころは『こんなの足が死んじゃう』とか思ってたし！」
メグ：「ずっと立ってるのは疲れますよね。座ったりしたらだめなんですか？」
サカイ：「そんなことしたら、すぐ怒られちゃうから無理よ！　だから最近は暇なとき誰かとおしゃべりして過ごしているの」
メグ：「ブリテインのタウンクライヤーさんとよく喋ってる人いますね」
サカイ：「現にこうやってメグさんともしゃべってるしね！　だって暇なときは暇なんだも〜ん」
メグ：「なんかすっごく自由気ままにしてる気がするんですけど、気のせいですか？」
サカイ：「ニュースがあるときはちゃんと仕事してるのよ！　いち早く知らせてるつもり」

メグ：「ところで、今日の情報はフランセスコ王室財務官のことですか？」
サカイ：「そうなの、昨日からずっと知らせてるのよ」
メグ：「ここのところ、事件が多いみたいですね。なんだか不安です」
サカイ：「多いわよね。こっちとしては忙しいから時間が経つのは早くていいんだけど」
メグ：「何もないよりはいいんですけど、ちょっと平和なニュースが欲しいですよね〜」
サカイ：「最新情報！　フランセスコ王室財務官がムーングロウで依頼をしているみた……！　ごめんなさい。また言いそうになっちゃった」
メグ：「だ、大丈夫ですっ！　気にしないで下さい」
サカイ：「どうにかしたいわよね、この職業病」　*がっくり*
メグ：「落ち込まないでくださいよー！　そういえば、クライヤーサカイさんの着ている服ってすごいかわいいですよね」
サカイ：「でしょ！　お姉ちゃんに作ってもらったの！　マーダーサカイっていうんだけど」
メグ：「一時期噂になっていたマーダーサカイさんですか。あの時は冒険者の人たちが大変な思いをしたって聞いたんですけど」
サカイ：「そうだっけ？　お姉ちゃん、結構優しいのよ。少し変わったところあるけど」
メグ：「家族思いなお姉さん、っていうところですか！　センスもいいしうらやましいなぁ」
サカイ：「私が小さい頃、おじいちゃんが“サカイ一族は流行の先端をいかねばならぬ”とか言ってたような気がしたけど、どうだったかな」
メグ：「クライヤーサカイさんもオシャレだし、おじいさんの意思には反していないと思います」
サカイ：「がんばって気を遣ってるつもりよ」
メグ：「そうだ、これ差し入れです。良かったらどうぞ」
サカイ：「わぁ！　ありがとう。何かしら」
メグ：「徳之諸島にいる女性の間で流行ってる服らしいです。知ってるかなあって」
サカイ：「いまなにが流行ってたっけ？」
メグ：「これです〜」


サカイ：「……ええと、あ、ありがとう。嬉しいわメグさん」
メグ：「本当ですか？　喜んでもらえてよかったです〜。よかったらかぶってみてください！」
サカイ：「悪いんだけど、そろそろ新しいニュースを流す準備をしないと」
メグ：「あっ、長話しちゃってごめんなさい！　じゃあ最後に一緒に締めませんか？　これブリタニア☆ウォッチに載せるつもりなんです」
サカイ：「ブリウオに載っちゃうの！？　ちょっと、軽く身だしなみチェックするから待ってて！」
メグ：「じゃあ準備できたら言ってくださいね〜」

サカイ：「メグさん、準備オッケー！　いつでも大丈夫よ」
メグ：「わかりました！　それでは今回はメグ・ハマーとクライヤーサカイさんでお送りしました」
メグ＆サカイ：「ブリ☆ウォッ！」


メグ：「皆さんも気になることがあったらブリテインのタウンクライヤーに“News”を聞いてみてくださいね！」
サカイ：「最新情報！　フランセスコ王し……！　あああ、また……」

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