メグ：「ヤッホー！　やってきました、ニュジェルムビーチの屋上ビアガーデンっ！」
アトランコ：「ここね？　あらあら、思ってたよりもだいぶいいカンジじゃない？」
サラ：「ほんとですね、アトランコ先生。雰囲気もいいし、とっても涼しいわ！」
マーク：「吹きぬける海風が、ワタクシの火照った体に心地よ〜く感じられますよ！」
モーリス：「……できれば、もうちょっと早くオープンしてほしかったですね」　*ぼそっ*
サラ：「まあまあ、そういうこと言わないで。さっ、とりあえずこのへんに座って乾杯しましょ！」
メグ：「賛成っ！」
マーク：「ファイトーっ！」
アトランコ：「イェ〜イ！」


メグ：「ところで、サラさん。ここの運営団体の理事長が、フィニガンさんだって話、聞きました？」
サラ：「らしいわね。しばらく姿を見ないと思ったら、まさかこんな形で現れるなんて……驚いたわ」
マーク：「そうそう。ここだけの話ですけどね、どうやら狙ってるらしいですよ！」　*もぐもぐ*
メグ：「狙うって、何をです？」
マーク：「もちろん、ブリテイン市長の座でっす！　……って、噂ですけどね」　*ごきゅごきゅ*
サラ：「うーん……。気持ちはわかるけど、いまさらもう無理なんじゃない？」
アトランコ：「そうねえ。最近はあの人の名前を知らない人も増えたみたいだし、もはや“過去の人”って感じだわねえ。お気の毒さま」

モーリス：「いや、ちょっと待ってくださいよ」
サラ：「どうしたの、モーリス？」
モーリス：「実は以前、フィニガン氏が貴族だか評議会にコネがあるって話を小耳に挟みまして」
アトランコ：「ウラで手を回して城内の一室を市長の執務室にしたっていう、アレでしょ」
モーリス：「さすがはアトランコ先生、よくご存知で。そうなんです、いくらなんでも普通じゃ無理でしょう。城内ですよ？」
サラ：「それは……そうね」
メグ：「ああ見えて、案外実力者だったりして？」
モーリス：「前回の選挙では、うっかり油断したみたいですが、周到に準備すればあるいは」
マーク：「食えない人ですもんねえ。案外、本気で返り咲きを狙ってるかも？」　*ぱくぱく*
サラ：「まさか。……でも、気になるのはたしかね。いいわ、注意深く動きを追ってみましょう」
モーリス：「久々のスクープになるかもしれませんね、これは」
メグ：「了解。おもしろくなりそうな予感っ！」
マーク：「おおう、なんか燃えてきましたよっ！」
サラ：「ちょっと、ちょっと。メグもマークも、取材はあくまでも冷静にね。それより、せっかくこうして来たんだし、生演奏でも聴きながらもう一杯いきましょ！」
メグ：「賛成、賛成、賛成っ！」
マーク：「ワンモア、ファイトーっ！」
アトランコ：「イェ〜イ！」

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