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誠実であるがゆえに

投稿日:2007年2月10日

Mariah, the Legendary Mage

ブリタニア城の奥の部屋で休んだまま、1週間が過ぎました。怪我はほぼ治りましたが、まるで鉛を背負っているかのように体が重く感じます。
眠らねばと瞼を閉じるたびに、あの光景が甦るのです。おびただしい数のデーモン。妖しく光るゲイザーの眼。そして、血まみれのまま崩れ落ちるデンビーの姿。夢とも現ともわからぬ中で、私は叫びます。言葉にならない言葉を……。

ふと気が付くと、遠くからざわめきが聴こえてきました。

「なにやら騒がしいですね」
「お休みのところ、申しわけありません。さきほどエレイン様が冒険者たちを呼集したとのことです」
「冒険者たちを? 戦が始まるのですか?」
「はい。調査に向かったレンジャーから、インプの潜伏場所を発見したとの報告が入ったようでして」
「なんですって! ならば、こうして休んでいるわけにはいきません。私も向かわねば」
「いけません、マライア様! あと2日は安静にするようにと……マライア様、お待ちをっ!」


城の正門前には、エレイン様と多くの冒険者たちが集まっていました。

「準備はよいですか? これからデシートへ向かいます。敵に気取られぬよう、迅速に行動を!」
「エレイン様、私も一緒に行かせてください!」
「マライアさん、どうしてここへ? 無理をいわないでください。あなたには休養が必要なのですよ」
「同行させてください、お願いします。いま行かなければ、私は一生後悔することになるでしょう」
「困りましたね……」


「いいじゃねえか、エレインさんよ。マライアさんを連れてってやれよ!」
「大丈夫だって。オレたちがしっかり守るぜ、なあオマエら?」
「おうよ! 任せろってんだ!」

「ふう……。わかりました。でも、ひとつだけ約束を。絶対に無理はいけませんよ、いいですね?」
「感謝します。はい、足手まといにならないようにします」

こうして私たちは、あの濃緑色のインプが潜むデシートへと向かったのです。


最北のダンジョン、デシート。その最深部は、強力なエナジーフィールドで塞がれていました。これほど強固な結界は、過去に見たことがありません。あのインプ……デンビーを殺害して本を奪った濃緑色のインプは、どうしてこのような高位の魔法を使うことができるのでしょう? その魔力の源は、何に由来しているのでしょう? やはり背後にはあの女が?
2度目の試みでなんとか結界を解いた私たちは、奥の小部屋へと進みました。

「ナんダ、オマえタチ? ドウシテココガわカッタ?」
「もう逃げられませんよ。おとなしくエンサイクロペディアを引き渡しなさい!」
「ウケケ、オソかッタナ、シュゴノマホうハタッタイマトけタゾ!」
「なんですって? ならば、力ずくで取り返すまで!」
「ミノほドシラズメ、ヤレるモノナラヤッテミるガイイ! kikiki!」


エレイン様の合図で冒険者たちが一斉に飛び掛かりましたが、インプはひるむ様子もなく、不敵にもこう続けました。

「ソウダ、オモいツイタゾ! イイこトオモいツイタゾ! オマエタチノくビモテミヤゲニしテヤル!」

インプは一瞬姿を消し、今度は巨大なデーモンの姿となって現れました。デーモンがインプに化けていたのか、それとも“何かの力”によってデーモンへ変身したのかはわかりません。とにかく、その濃緑色のデーモンは恐るべき腕力と魔力で冒険者たちを屠りはじめたのです!


「気をつけろ、こいつメチャクチャ強えぇぞ!」
「くっ……。だめだ、ライトニングが痛すぎる!」
「なんだこいつ、傷ひとつつけられねえ!」

冒険者たちの攻撃はたしかに命中しているのですが、デーモンは受けた傷を瞬時に回復しているようです。そしてその回復は、奥の小部屋にある血の色をしたクリスタルの輝きと同期しているように、私には感じられました。

「エレイン様! あのクリスタルが、デーモンに魔力と体力を与えているのかもしれません!」
「だとしても、どうすれば? 破壊できそうですか?」
「わかりません。初めて見るものなので……。しかし、やってみましょう」
「マライアさんよう。いいから喋ってないでやってくれ!」
「このままじゃもたねぇ! なるならやるで、早いとこ頼むわ!」
「わかりました!」

クリスタルの前で精神を集中します。
破壊しなくては。私がもつすべての魔力を、この呪文にこめて……。

*An Kal Vas Flam Ylem!*


まばゆい光が周囲を包むと、血の色をしたクリスタルは消滅していました。

「やった! やったわ!」
「グア! バカナ! マリョくガ……オレノかラダガ……」
「ようし、ダメージが入るようになったぜ!」
「皆さん、デーモンに集中攻撃を!」
「オラオラオラ、これでも食らえ!」
「ウゥッ……ウガァァァァ!!!」

冒険者たちが一斉に攻撃を浴びせかけると、デーモンの体力は瞬く間に消耗し、意外なほど簡単に倒すことができたのです。デーモンの死骸から、奪われていた『ブリタニア エンサイクロペディア』を取り戻すこともできました。

「ふう……。マライアさん、あなたがいてくれて本当に助かったわ」
「いいえ。お役に立ててうれしく思います」
「ちょっとお二人さん、奥に変な祭壇がありますぜ」
「なんて禍々しい祭壇。いったいこれはなにかしら?」

燭台と、血で描かれた五芒星。祭壇の上には1冊の本が捧げられています。


「なるほど。やはりあのProculoという名のインプ……いえ、デーモンはミナックスの手先だったようね」
「やれやれ、マジですかい? こりゃまた、厄介なことになりそうだ」
「ええ。またトランメルにちょっかいを出すつもりなんでしょう。でも、そうはさせるものですか!」
「この祭壇はどうします?」
「壊しておいたほうがよさそうですね。失礼、ちょっとどいていただけるかしら?」

*バキッ* *ガスッ* *ドカッ* *ベコン*

エレイン様がどうやってこの祭壇を壊したのか、詳しく記すのは控えておきましょう。


デシートからブリタニア城に戻った私たちは、改めて式典を執り行いました。

「偉大なるブリタニアに、誠実の徳の名のもとに、この本を献上いたします」
「コデックスに次ぐ知の集大成エンサイクロペディアが、ここに完成したことを嬉しく思います」


「誠実の徳の守護者マライア。エンサイクロペディアが悪しき者たちに使われることがないよう、ライキュームで守ることを命じます」
「母なるブリタニアのために、謹んでお受けいたします」
「ブリタニア万歳! ブリタニア万歳!」

『ブリタニア エンサイクロペディア』がミナックスによって狙われていることがわかったいま、私にはこの本を守る義務があります。そして同時に、この本の知識を真に必要としている方々に提供する義務が。
またひとつ重い責任を負うことになりましたが、誠実の徳に誓って、この務めを果たしましょう。


ライキュームで静かに眠るデンビーのためにも……。


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