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ローカルニュース

誠実であるために

投稿日:2007年2月7日

Mariah, the Legendary Mage

私はいま、ブリタニア城の一室でこの記録をしたためています。
肩に受けた怪我は回復しつつありますが、この胸の痛みは、どのように優れた治療をもってしても癒されることはないでしょう。すべては私の責任です。私がもっと思慮深く行動していれば、この悲劇を避けることができたかもしれません。

あの日なにが起きたのか、正確にお伝えしましょう。私には、その義務があるからです。


「マライア(Mariah)様! 出来上がりました! エンサイクロペディアが、ついに出来上がりました!」

『ブリタニア エンサイクロペディア』の主席編集者であるデンビー(Denby)が駆け込んできたのは、先週末のこと。この世界の歴史、文化、動物、植物、魔法などあらゆる知識を集めた百科事典、『ブリタニア エンサイクロペディア』。その完成は、ブリタニアを新たなる時代へ導く指針となるはずです。
これまで断片的だった知識が整理され、互いに関連付けられたのです。この世界を訪れた冒険者たちに生きる術を教えると同時に、私たちにとっても新たな発見をもたらすことでしょう。

しかし、その編纂は大変な作業でした。各分野の知識人や学者たちを集め、重要度の高い項目を抽出し、それぞれについて簡潔にまとめなければなりません。デンビーのように意欲に溢れ、優れた手腕を持つ編集者がいてくれたからこそ成しえた偉業です。

「ご苦労様でした、デンビー。すばらしい本ですね。すべての人にとって役立つ一冊となるでしょう」
「ありがとうございます、マライア様。……ただ、ひとつ気になることが」
「どうしました?」
「はい。この本が出来上がったいま、私は不安でならないのです。知識は、正しく使えば糧となりますが、同時に刃にもなります。もしこの本が悪しき者の手に渡ったとしたら……」
「そうですね。しかし、多くの方々に役立てていただくことを目的としている以上、避けがたいことでもあります。私たちは読み手を選ぶことはできないのですよ、デンビー」
「おっしゃるとおりです。しかし、エンサイクロペディアがここトランメル以外に持ち出されることがないようにできるなら、悪しき者たちも手を出しにくいと思うのですが」
「なるほど、よい案です。では、エンサイクロペディアにゲートとリコールを封じる守護の魔法を掛けましょう。そうすれば、トランメル以外へ持ち出される怖れはありません」
「ありがとうございます。書写された複製についてはどうなりますか、マライア様?」
「もちろん、複製についても守護されるようにしなければなりませんね。大丈夫、手段はありますよ」

こうして私は、『ブリタニア エンサイクロペディア』に魔法を掛けました。ゲートもリコールも封じる守護の魔法を。


その日の午後、完成した『ブリタニア エンサイクロペディア』を評議会へ献上するために、私とデンビーはライキュームをあとにしました。守護の魔法のためにゲートが使えませんから、まず船でスカラブレイへ渡り、そこから陸路でブリテインへ。タウンクライヤーのメッセージを聞きつけたののか、スカラブレイの船着き場からは多くの冒険者も加わりました。


スカラブレイとブリテインの中間地点を過ぎて、三叉路に差し掛かったときのことです。突然、デーモンが私たちに襲い掛かりました。先頭を進んでいた数名が鍵爪に引き裂かれて絶命すると、それを合図に無数の魔物たちが現れ、無差別に殺戮を始めたのです。バルロンに踏み潰される者。ゲイザーの魔法に焼かれる者。街道は修羅場と化しました。


とはいえ、冒険者たちもただやられているばかりではありません。序盤こそ虚を突かれて混乱したものの、生き残った者たちが集まって陣形を整えると一方的な殺戮は止まりました。
急を聞いて駆けつけた援軍も加わり、今度は反撃に転じます。冒険者たちは徐々に優勢となり、最期はすべての魔物たちを打ち倒しました。

しかし、本を守っていたデンビーは、混乱に乗じて現れた濃緑色のインプに体を切り裂かれてしまいました。そして、デンビーが守っていた『ブリタニア エンサイクロペディア』もインプに奪われてしまったのです。

「申しわけ、ありません、マライア様……」
「デンビー、しっかりして! 話してはだめ。誰か、デンビーの回復を!」
「本が、大切な本が……奪われて」
「誰か! 誰か、デンビーの血を止めて!」
「マライア様……申しわけ……」


最期まで謝罪の言葉を繰り返しながら、デンビーは息を引き取りました。


傷つきながらもブリタニア城へたどり着いた私たちは、エレイン(Elaine)様に事態を報告しました。

「わかりました。では、本はこのトランメルのどこかにあるのですね?」
「はい、守護の魔法が掛けてありますから、ゲートを通ることはできません。しかし……」
「しかし?」
「それを承知で奪ったということは、解く術があるということでしょう」
「そんなことができるのですか?」
「私と同等か、それ以上のスキルを持つ者なら、おそらく。もちろん、時間はかかりますが」
「絶対に不可能ではない、ということですね。わかりました。至急レンジャーを調査に向かわせましょう」
「お願いします。手遅れになる前に」
「しかし、いったい何者がこんなことを……。デーモンを自在に操るとは。もしや……」


『ブリタニア エンサイクロペディア』を奪ったのが何者か、現時点では想像の域を出ません。しかし、あれほど多くのバルロンやデーモンを自在に操ることができる者といえば、思い当たる名はただひとつ。
彼女はいま、守護の魔法を解除するためにあらゆる手段を試みていることでしょう。このトランメルのどこかで、幾重にも掛けられた守護の魔法が一枚ずつ剥がされているに違いありません。

捜査に向かったレンジャーたちが魔物の潜伏先を見つけたら、私も現地へ向かわなければ……。
いいえ、復讐が目的なのではありません。ただ、デンビーが彼の役割に最期まで誠実であったように、私もまた彼の業績に対して誠実でありたいのです。

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