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ローカルニュース

我が剣の輝きに曇り無し

投稿日:2006年2月10日

Geoffrey, the Captain of the Royal Guard

深夜であるにもかかわらず、ただちに評議会が招集された。エレイン、クレイニン、シャミノ、そしてデュプレの姿も見える。私は、ケンダル山の状況を手短に報告した。
「それで、いったいどうしようっていうんだい、ジョフリー?」
少しおどおどした声でクレイニンが訊ねる。
「ただちに討伐隊を」
私がそう応えると、デュプレが無言のままうなずくのが見えた。さすが名誉を知る男は違う。
「待ってください。たしかに気になる報告ですが、一刻を争う事態だとも思えません。もう少し様子を見てはどうですか?」
いかにもエレインらしい言葉だが、いまはためらっているときではない。十分な時間があるならジョセフは急がなかったし、彼が急いだということは、すなわち時間が無いということなのだ。
「お言葉ですが、後手に回ってからでは遅いのです、エレイン」
「そうだな。だいたい今日までケンダル山がオークたちの巣窟になっていたこと自体、我々の間違いだったのかもしれない」
私が言いたかったことをシャミノが言ってくれた。視線で礼を述べる。普段から思慮深いことで知られているシャミノの言葉を聞いて、エレインも考え直したようだ。
「わかりました。では、ジョフリー、あなたに任せましょう。ケンダル山を解放してください」
「ありがとうございます。では、早速」
「ただし、ロイヤルガードのすべてをケンダル山に派遣するわけにはいきません。彼らには、王都ブリテインを守る役目やそれぞれの任務があります。わかってくださいますよね、ジョフリー」
「では、どうしろと?」
「街で協力者を募ってみてはどうでしょう。冒険者の中にも、かなりの腕利きがいます。私も少なからず助けてもらいました」
「わかりました。では、私の部下数名と志願者で討伐隊を編成します」
ミノックの解放を願う冒険者たちがいることは私も知っている。彼らに呼びかけてみよう。必ずや力を貸してくれるに違いない。深く一礼し、私は部屋を後にした。


タウンクライヤーの呼びかけに応じて、数十名の冒険者たちが城の広間に集まった。
彼らに、現状について詳しい話をする。ケンダル山にヴァロライト色の鎧を纏ったオークが現れたこと。おそらく、厳しい戦いになるであろうこと。まるで冷気が降りたかのように、広間がしんと静まり返る。
しかし、去る者は一人もいなかった。
おお、我が君主よ。ご安心ください。ここブリタニアに、武勇の炎はいまも燃え続けています。
私は剣を抜き、それを掲げて叫んだ。
「よし、行くぞ! 叩かれる前に叩け!」
冒険者たちも一斉に気勢を上げる。広間の冷気が消し飛んだ。彼らの勇気によって。
冒険者たちを引き連れて城の中庭に出た私は、クレイニンから預かったスクロールを使ってゲートを開く。向かう先は、もちろんミノックだ。
幸いなことに、まだミノックにオークの姿は無かった。討伐隊全員がゲートから出たのを確認し、一気に攻勢を掛ける。ミノックと鉱山を結ぶ橋を渡り、ケンダル山への道を駆け上った。
待ち受ける無数のオークたち。よく見ると、その中にエティンやヘッドレスも混じっていた。構わぬ。相手がなんであろうと、問答無用で叩き斬るのみだ。冒険者たちも、怪物の群れを相手にひるむことなく戦っていた。一人の冒険者が、オークの返り血をぬぐいながらニヤリと笑っている姿が見えた。いやいや、どうして。彼らの武勇も、なかなかのものではないか。

敵味方が入り乱れて戦うことしばし。ついに首領格のオーク・ロードをこの目に捉えた。鈍く輝くヴァロライト色の鎧。ジョセフの報告は正確だった。やはり頼りになる男だと思うと同時に、なぜオークごときがこれほどの装備を手に入れることができたのか、一抹の疑問が脳裏をよぎる。……まあいい。とにかく、倒すことが先決だ。
雑魚に構っている暇はない。手前にいたエティンを袈裟斬りにして、オーク・ロードへと向かう。冒険者の中にもオーク・ロードを見つけたものがいたらしく、数名が駆け寄って一斉に攻撃を仕掛けた。
*オマエラ、ウルサイug!!*
オーク・ロードが聞くに堪えないうなり声を発した。
全員で取り囲み、斬りつける。剣先が火花を飛ばし、キンという高い音とガシッという低い音が交互に鳴り響いた。
オーク・ロードが纏っている鎧は恐ろしく頑丈で、なかなかダメージを与えることができない。素材そのものの硬さではなく、まるで魔法によって守られているかのようだ。そして、その手に握られた巨大な斧。ヴンと振り回されるたびに、数名の冒険者が吹き飛ばされていく。

しかし、オーク・ロードの体力も無限ではなかった。射られる矢と繰り出される刃を受けて徐々に体力を失い、攻撃の手も緩み始めた。
*シツコイug!!* *オマエタチ!!!* *イクug!!!*
「逃げられると思うな!」
*クソ*
冒険者たちがオーク・ロードを囲んで逃げ場を奪い、それぞれが痛烈な一撃を浴びせ掛ける。オーク・ロードはがっくりと膝をつき、そして絶命した。
ケンダル山の麓にはオークスカウト、オークブルート、オークボマーが集結していたが、指揮官であるオーク・ロードを倒した後は、ただ暴れ回るだけの有象無象と化した。もはや我々討伐隊の敵ではない。ほどなくすべての残党狩りを終え、ケンダル山は解放された。

ブリタニア城の王座の間に戻った私は、冒険者たちと勝利の喜びを分かち合った。
「諸君らの勇気ある行動に感謝する」
「これから先どのような魔物が襲って来ようとも、これだけは忘れないでほしい」
「ブリタニアの平和を守るのは、君たち自身であるということを」
「剣を持て! 悪を恐れるな! 勇気を行動で示すのだ!」
少々芝居掛かったセリフだったことは認めよう。このとき、私自身も高揚していたのかもしれない。久しぶりの戦いに、戦士の血が沸き立ったのは事実だ。


ブリタニア城の一角にあるロイヤルガードの詰め所、深夜。
今回の討伐の報告書をしたためていた私は、ふと、気になることを思い出してペンを止めた。
オーク・ロードは、どのようにしてあの鎧を手に入れたのだろう。あの硬さは尋常なものではなかった。何らかの防御魔法が掛けられていたと考えるのが自然だろう。
王座の間で冒険者たちが話していた言葉も奇妙だ。オーク・ロードの死骸がバルロンに変るのを見た者がいるという。馬鹿げている。私が戦った相手は間違いなくオーク・ロードだったし、バルロンといえば最強クラスの悪魔ではないか。それとも何者かが……そう、バルロンを操れるような何者かが画策した事件だった、というのだろうか? ありえない。
壁の松明と机上のろうそくが影を揺らす。私は再びペンを取り、報告書の続きを書くことにした。いまここで考えても仕方がない。この事件にどのような裏があろうとも、我々は勝ったのだ。もし怪物どもが再び騒ぐことがあれば、我々もまた剣を振るうだけのこと。それよりも、いまはこの長ったらしい報告書を、どうやって片付けるかのほうが問題だ。
「朝までに終わるのだろうか……」
そうつぶやくと、私は大きく溜め息をついた。

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