Gerry the Apprentice Town Cryer
全シャード
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先日発動したブリテイン防衛計画に新たな展開が見られた。
今日はこの事件の一連のあらましをお伝えしよう。

エレイン・ベイフェリー（Elaine Bayfery）女史による二度目の防衛計画の報告が行われたのは、ごく最近のことだ。 彼女がロイヤルガードの指揮官であり、評議会の代表として防衛計画を進めている中心人物の一人だということはもはや知らぬ者もいないだろう。
その日、女史は王宮にある会議室へ集まるよう、市民に呼びかけた。

「あん？ なんだ、その話か。」

当時、会議室に集まったという市民の一人に取材を試みた。
要約すると、彼女の報告の大略はこうだ。
まず、市民の協力で建築の進められていた防壁が完成したこと。 二つ目として、宮廷魔道師として知られるクレイニン（Clainin）師が研究にあたっていたとされる魔法の障壁が完成したということ。
また先日統治評議会からの離脱が報じられたアノン(Anon) 師より、師の統括するメイジ評議会の中にスパイが発見された、という知らせが統治評議会にもたらされたようだ。 現在尋問中、ということだが・・・

「仲間の中に敵が潜んでいる、てのはぞっとしない話だ・・・なあ？」

市民は首を振りながら同意を求めてくる。
全くその通りだ。見えない敵・・・目の前のオーク共よりもはるかに厄介な相手となるだろう。

「しかし、こっからがいいとこなんだ、聞いて驚け !」

興奮した彼が続けたところによると、人々の詰め掛けていた会議室に一人のロイヤルガードが駆け込んできたとのこと。ガードは、あろうことかブリテイン市内にモンスターが現れたと告げたらしい。 エレイン女史はすぐに現場に向かうことを決断し、その場に集まった市民に協力を依頼した。 彼らは、先ごろユーの監獄より救出されたことで知られるイヨナ・コンドウ（Iyona Kondo）氏と合流し、モンスターが多く発生していると報告された市内東部に向かった。 現地では見たことも無いモンスターの群れ、怪しげなムーンゲートが見られたという。

「とにかく凄い大きさだった ! それに傷一つ付きゃしないんだ、ありゃもう本当に駄目かと思ったね」

彼は戦闘の模様を、大げさな身振りを交えて語り続けた。それによれば、現れたモンスターの内、一際大きな一体は攻撃を全く受け付けず、戦いは消耗戦となったようだ。
しかし、この戦いは意外な決着を見ることになる。
激戦が行われたほど近い場所には、前述のクレイニン師が設置した、魔法の障壁を動作させるために欠かせないクリスタルがあった。 イヨナ氏は戦いの中で、このクリスタルと不死身とも思われたモンスターの類似点を指摘した。 エレイン女史は魔法の障壁の動作を止めることを決断、結果、クリスタルは破壊されることとなったようだ。

「しっかし、見ちゃあいられなかったね・・・。ん、エレイン様のことさ。
　あのクリスタル、出来たばっかりだったってのになあ・・・」

魔法の障壁はブリテイン防衛計画の要となる部分であったとされている。
事件の収拾後、エレイン女史からは、安全が確認されるまで障壁の動作を見合わせる、というコメントがあったようだが・・・防衛計画が未完となった今、オーク達の攻撃に対して如何なる対処がなされるのか。
今後も評議会の動向からは目が離せない日が続きそうだ。

「俺の活躍、ばっちり書けたか？ こいつ、このブロードソードでだな、並みいるモンスターを・・・
おい、聞いてるか？ ちょ、ちょっと待」