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同盟者と敵軍

投稿日:2002年4月15日


全シャード
ブラックソン(Blackthorn)は、埃っぽい大きな机の上に積み上げられた地図の山に目をやった。まばらに立てられたロウソクの心もとない明かりが、壁や天井、それに、かたわらで跪いているジュカ(Juka)の戦士、ケイバー(Kabur)の上に影を躍らせている。彼が神妙に頭をたれているのは、彼の主人であるエクソダス(Exodus)の御前であるからにすぎないことは、ブラックソンにもわかっていた。しかし、ケイバーのうやうやしい態度を見るのは、ブラックソンにとって束の間の腹いせになった。

『まずはユーの都から攻める。我々は、カオスの力でこの国を支配する』ブラックソンは言った。『これよりブリタニアは、正統なる王の真の怒りを知ることになる』

ケイバーが顔をあげると、ブラックソンと視線がぶつかった。ケイバーにしてみれば、いまだ人間であることに変わりがないブラックソンは、さげすむべき存在であった。ケイバーの目には、そんな感情を隠そうとする気遣いすら感じられない。ケイバーにとって人間は、わずかばかりの餌を求めて原野に寄生する原始的で不潔な獣に過ぎない。ところが、この新時代とやらは人間の時代となってしまった。世界のほぼ全体を人間が支配している。都市を建設しそこに暮らす人間。魔法を操る人間。なかでもいちばん腹立たしいのは、自分に命令を下す人間だ。

『我が軍勢に指令を伝えまする……閣下』ケイバーの言葉はほとんど唸り声のようだった。『御身に人間の生き血を捧げまする、ロード・エクソダス!』ケイバーはすっくと立ち上がり、鋭くきびすを返した。彼は今日、大勢の人間を殺すだろう。だが、その中には本当に殺したい相手はいない。ケイバーが部屋を出ると、すべるようにスライド式のドアが閉じられ、ドスンという鈍い音とともに部屋は密封された。

『攻撃には、私の私的な竜騎兵隊も投入する』ブラックソンは声に出して言った。『厳しい訓練を重ねてきた連中だ。しかも、トラステッド(Trusted)の一員になることを熱望している。すべて準備は整えて、私の命令を待っている』

数万匹の虫のざわめきのようなエクソダスの声が部屋に満ちた。『私の情報は役に立っただろう?』

『ああ』ブラックソンは大きなガラス瓶が並んでいる部屋の反対側に向かってゆっくりと歩きながら答えた。瓶の中には、それぞれ姿の異なる生物の標本が、どろりとした液体に包まれ浮かんでいる。『私の研究の結果は、かならず驚きとなって花開く。生命の創造が、そうやすやすと可能になるなどとは、最初から思っていないよ』

ブラックソンは、生物標本の入った大きなガラス瓶をひとつ手に取った。標本は、竜のように見えるが、首の下から、明らかに奇形とわかる5本の足が生えている。背骨は不自然に折れ曲がり、こぶのように隆起している。

『あと一歩だ』

『ロード・ブラックソン、よくぞそこまで立派に軍隊を育て上げたものだ。面白いことに、ジュカですら、彼らを格好の訓練相手だと思っている』エクソダスは自分の声の耳障りな反響が消えるのを待ってから、話を続けた。『ジュカは、もうすっかり時間の旅の疲れもとれて完璧な状態だ。お前の竜騎兵隊も、トラステッドに入りたい一心で、わき目も振らずに恐怖を撒き散らすだろう。すでにこの国は、お前の慈悲の上に成り立っているようなものだ』

*          *          *

『人には心のよりどころが必要だと思う。陛下が定められた徳の精神は、もうほとんど消えかけている。国民の心は散り散りになってしまった』クレイニン(Clainin)は背中を向け、城の窓からブリタニアを見渡した。『陛下の穴を埋められるほどの人間は、もう二度と現れないだろうな』

『ヤツもニスタル(Nystul)も、もういない』デュプレ(Dupre)が答えて言った。『オレたちに任せても、この国の平和と安定は保てると確信していたから、あんな無茶ができたんだ。もうこの国には、あいつに代わる王は現れないだろう。だが、国民の立ち直りは早い。オレは人の底力を信じてる。もちろんお前も頼りにしてるよ、クレイニン。大丈夫、心配は無用だ』デュプレは魔道師クレイニンにやさしく微笑んだ。

『心配性は生まれつきだ』クレイニンは眼鏡をはずして目をこすった。『この短い時間に、あまりにも多くの物事が変わってしまった。私はガーゴイルの研究に没頭していた。それだけで手一杯だったのに、そこへミーア(Meer)と……チュカ……だったか?』

『ジュカだ』デュプレが訂正した。

『ジュカ……そうそう、それとミーアが同時に現れた……。ミーア!ああ、すまん、デュプレ。君の話の途中だったな。それで、イルシェナーのほうは、どうなんだい?』

デュプレは、ぴったりくる言葉が見つからずに苦労しているように見えた。『ミーア族はその……、とても内気で、とてもプライドが高い。ジュカと違って我々に敵意は持っていないようだが、我々と出会って心から喜んでいるようにも思えん。オレが話ができたのは、ダーシャ(Dasha)というミーアの女性一人だけだった。かなり位の高い女性のようだった。もっとも、彼らの社会に階級があればだが』

『招待を受け入れてくれたのか?』クレイニンが口を挟んだ。

『ああ……、そう思う。オレは王国を代表で、友好関係を築くためにあなたを城に招待したいと、そう告げたんだ。彼女は、オレが言ってる意味をよく理解していたかどうか怪しいんだが、興味はありそうだった。来るとしたらダーシャ一人だと思う。そのほかの連中は、みなジュカとの戦いに備えて体力を蓄えているところだと、彼女は言っていたからな』

『やっぱり関係があるんだ!』クレイニンが言った。『ふたつの種族が同時に現れたと言うことは、戦争の為?』

『それもあり得る』デュプレはため息混じりに答えた。『ダーシャによれば、彼らの戦争は数百年間、絶え間なく続いているそうだ』デュプレはクレイニンのテーブルに体重をかけて身を乗り出した。『ブリタニアが戦場になるかもしれん』
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