ファイブ・オン・フライデイ(Five on Friday)では、毎週金曜日に皆様からのご質問に対して米国UOチームがお答えしていきます。今回は以下の質問についてお答えします。
1. TC1に導入されたパブリッシュが、一般シャードへまだ導入されないのはなぜ?
皆さんからご意見をいただくためにTC1に変更や修正を先行導入し、各パブリッシュで導入される予定の変更点を確認していただくための時間を設けています。皆さんも今まで経験してきたように、事前にお知らせした全ての内容が、そのまま一般シャードへ入らないこともあります。
最も分かりやすい例が、先日のバランス調整に関する内容です。皆さんからのご意見を元に、さらなる検討を行うべく、バランス調整の実装は保留に変更したのです。今後も、TC1について、皆さんからの建設的な意見をいただければと思います。私たちは、掲示板を読み、フィードバックに目を通し、不具合報告を確認していますから。
-Mesanna
2. バルクオーダー証書とルニックに変更が加えられて以来、ルニック用の大口バルクオーダーディードを入手することはできても、小口はもらえないのですが。
乱数生成機による生産者に対する密かな陰謀の犠牲になってしまった、という可能性はいつでもつきまとうね。だけど、私たちが何かを壊してしまった、ということも考えられなくはない。というわけで、バルクオーダー証書に関するデータを確認してみたんだけど、大口と小口の割合は、昨年のアップデート以降変更されていないようだ。
大口が入手できない問題を修正した結果、スキルが高いほど小口の色つきバルクオーダーを手に入れられるようになっているのかもしれない。問題のバルクオーダー証書の種類を詳しく教えてくれれば、さらに調査を進めるよ。
-Draconi
3. 「旅のお供」に他の機能を追加することはできませんか?
希望する機能をフィードバックとして送ってくれ!
-Draconi
4. 箱から盗めるアイテムに、新しいアイテムを追加する予定は? 盗めるものがいつも同じなんです。
もちろん! アビスの奥深くとテルマーの地では、スリの手を待つ新しいポケットや、盗人の手で解放されるのを待つ物品が登場するよ。
-Draconi
5. 侵攻はいつ終了しますか?
街への侵攻は、パブリッシュ58で終了します。そして、シャドウロード編の終章へと繋がるイベントが発生していきます。
トランメルでは、街中のガード圏が再度出現しますが、フェルッカや八徳の街ではガードがいない状態が続きます。
6. 幸運が戦利品の獲得に影響する計算式などは過去に何度も修正が加えられてきました。しかし、幸運の判定が行われた後、実際どの程度の影響を受けているのか、開発チームから教えてもらったことはありません。なので、幸運判定に成功した場合、実際に何が行われているのかについて教えてくれませんか? 戦利品の数量や性能が極端に上がることもありますが、それはどの程度なのでしょうか?
この二つの答えを探し出すのはある種の冒険のようなものでした。互いに関連しているので、両方の質問に一緒にお答えしたいと思います。
まず、今回の議論は、モンスターの戦利品生成システムに焦点が当てられているということを覚えておいてください。ゲーム内のあらゆるモンスター(実際はあらゆる動く物体)には、死亡時に落とすことがある一連のアイテムが設定されています。そのような戦利品テーブルはモンスターの種類ごとに、定義ファイルとして設定されています。そのファイルには、ルート可能なアイテムの種類や、そのアイテムのプロパティといった性能も設定されています。このファイルの中に設定されていないアイテムを戦利品として出すことも可能で、一部のシステム(Doomのアーティファクトシステムなど)では、戦利品出現時に幸運で判定することもあります。ただ、今回の目的は二つの質問に答えるということなので、通常の戦利品生成過程についてのみお話します。
幸運が影響するものは下記の通りです。
- アイテムの個数
- アイテムの魔法特性の数
- 魔法特性の強度
「幸運判定」は、100面体のサイコロを振って行われるものとします。
この判定が行われる前に、幸運の値がそのサイコロにあわせて調整されます。というわけで、幸運が、戦利品の内容に影響を与える形として、パーセンテージに変換されます。その計算式は、「出現率=幸運の5/9乗の四捨五入」です。
幸運 |
出現率 |
0 |
0% |
100 |
13% |
200 |
19% |
300 |
24% |
400 |
28% |
500 |
32% |
600 |
35% |
700 |
38% |
800 |
41% |
900 |
44% |
1000 |
46% |
1100 |
49% |
1200 |
51% |
1300 |
54% |
1400 |
56% |
1500 |
58% |
|
以下省略 |
この出現率は、幸運の値を元に、乱数生成機を用いて生成されるものです。例えば、サイコロで30の目が出て、幸運の値が56であれば、プレイヤーの勝ちです。乱数生成機の出目は0から99で、その値より高いか低いかによって、結果が決まります。
なお、幸運が高すぎて「一回りして」0に戻ってきてしまい、全ての判定で失敗してしまうということはないと確認しました。
アイテムの個数
各モンスターの落とす戦利品の定義ファイルには、落とすアイテムの総数も設定されています。この個数は、1個から最大個数の間でランダムに割り振られます。それに加えて、各定義に幸運判定によるアイテムがもう1個追加される場合があります。ただしそれも、最大個数の範囲内に収まればの話です。
例えば、戦利品の定義が2種類設定されている場合を見てみましょう。
- 一つ目の定義では、アクセサリが最大3個設定されています。ということは、1個から3個の間で判定が行われます。残念ながら、その結果は1個でした。ブレスレット(Bracelet)を1個だけ入手できました。
- さらに幸運判定で成功すれば、もう1個のアイテムを得られます。成功したので、もう1個のアイテムを入手します。
- 二つ目の定義は、武器と防具で、最大3個設定されています。1から3の間で判定が行われ、3の値がでました。そのため、bow、sheld、maceを一振りずつ入手しました。
- すでに最大値の3個を入手することになっているため、幸運の判定は行われません。
魔法特性の数
魔法特性の数についても、上記と全く同様に判定が行われます。
魔法特性の性能
最後に、幸運の判定は、最大値を超えない範囲で、全ての魔法特性の強度も調整をします。
これについては若干ややこしい判定が行われます。全ての戦利品の定義には性能の範囲が設定されています。その値は、アイテムが実際に持つ値に対して、その一定範囲の調整を加えます。
例えば、武器ダメージは1から50の間で設定されます。戦利品の定義では、性能の範囲は0.25から0.3に設定されているとします。この場合、このアイテムでの武器ダメージの実際の値は、13から15の間ということになります。
初期の性能は、その範囲の中でランダムに設定されます。今回の例では、14ということにしておきます。
幸運の判定に成功すれば、今回の場合は「魔法特性の最大値」の10%分が増加することになります。50の10%であれば5です。ということで、14+5で合計19となります。しかし、それでは実際の値である13から15を超えてしまいます。15が上限値だからです。
幸運による戦利品テーブルへの影響は以上の通りです。
しかし、このテーブルは壊れていると思います。コード自体がおかしいというのではなく、数千通りの戦利品テーブルの定義に問題があります。その大部分で、複数の戦利品を得られるように設定されていません。ということは、幸運の判定が無駄になってしまいます! 実際の強度範囲の定義を扱ってさえしていません。幸運が正常に機能していないのは、戦利品テーブル自体に問題があるためで、再度よく確認を行わなければならないと考えています。
-Draconi
来週の「ファイブ・オン・フライデイ」もお楽しみに!
-Chrissay Zeeman
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