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ローカルニュース

お師匠を救え!

投稿日:2010年11月24日

(Wakoku, Mizuho, Mugenシャードローカル)

冒険者の助けもあって、無事に魔法を第8サークルまで習得したアザイリア(Azilea the witch)は、師匠の下で修業の日々を送っていた。

ある日、アザイリアは師匠からお使いを頼まれる。

「アザイリア、悪いけどちょっとお使いに行ってきてくれないかな。これに書いてあるものを全部調達してきてほしいんだ」

「え〜! この前行ってきたばっかりなのに、もうなくなっちゃったの〜! お師匠ってば、どういう使い方してるのよっ」

「う〜ん、普通に使ってるだけなんだけどなあ。まあ、夕食は私が作っておくから、悪いけど頼んだよ」

「夕食って……そんなにかからないわよ! アタシだっていつまでも半人前のままじゃないんだから」

「おっと、そうだったね。それじゃあ、昼食を用意しておくから、よろしく」

「はいはい。じゃあ、いってきま〜す」



アザイリアが家を出てからしばらくして事件は起きた。アザイリアの師匠であるエリオット(Elliott the sorcerer)は、家の中が異様な熱気に満たされていることに気が付き外へ出てみると、なんと家が炎の柱に取り囲まれていた。そして、その柱の間に一人の男が立っていた。

「あなたは……。今頃いったい何の用ですか」

「ほっほっほ、“何の用ですか”とはご挨拶じゃな、エリオット。なに、忘れ物を取りにな。今お前が持っているそれじゃよ」

「くっ……」

「ほっほっほ、無駄じゃよ。逃げられん」



お使いを終えて家に帰ってきたアザイリアは、炎に囲まれたエリオットの姿を見て、慌てて駆け寄った。

「お師匠!」

「やあ、アザイリアか、早かったね。昼食のことなんだけど、実はまだ用意できてないんだ」

「それどころじゃないでしょ! すぐに水を」

「無駄だよ。この炎はちょっと特別で、水をかけたくらいじゃ消えない」

「じゃあ、どうすれば……」

「そうだね……お前にはちょっと難しいかもしれないけど、今から炎の消し方を教えるからやってみてくれるかい。私は身を守るのが精いっぱいで、ここから動けそうにないんだ」

「なにいってるの、アタシはこれでもお師匠の弟子なのよ。だから任せて! このくらいの炎なんか、すぐに消してみせるわ」

「ふふ、頼もしいね。それじゃ……」

エリオットから炎の消し方を聞いたアザイリアは、たしかに自分一人では難しいかもしれないと思った。仮に彼女一人だとしても、時間をかければ何とかなるかもしれないが、今は一刻を争う状況だ。そしてこの時、アザイリアは以前冒険者たちに助けてもらったことを思い出していた。

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