Gustav Vinterssen
全日本シャード
解毒というのは、決まった材料を決まった分量だけ取り出して調合すればよいといった単純なものではない。時には、新鮮で最も効果があると思われる秘薬の亜種を手に入れるため、危険を冒して荒野に出かけて行かねばならないこともある。
魔道師であり、評議会のメンバーでもあるクレイニン（Clainin）は最近、ミナックス（Minax）とその邪悪な軍勢との戦いで毒に冒されたロイヤルガードの指揮官、エレイン・ベイフェリー（Elaine Bayfery）の解毒に取り組むという難業に着手することとなった。

無論、彼は護衛も連れずに見も知らぬ荒野へ出かけていくような危険な真似はしなかった。協力を要請された冒険者たちの一行は、キャッスルブリタニアでクレイニンに会い、ミナックスの伏兵による毒の治療に必要な秘薬を探しに行く旅の安全を約束した。そして有能な指揮官の復帰を成功させようと誓ったのである。

その高名な魔法使いは、必要な秘薬はイルシェナーの地にあることを突き止めた。彼の勇敢な一隊となった冒険者たちは、モンスターや魑魅魍魎と勇敢に戦い、秘薬を求めレイク オブ ファイア（Lake of Fire）地方の奥深くへと分け入っていった。巨大な竜を数頭倒した後、目当ての秘薬を収集した彼らは、大急ぎでキャッスルブリタニアへと戻った。

現在、クレイニンはその秘薬の適切な調合に取り組んでいる。宮廷魔道師の彼は研究所の鍵を下ろし、日夜熱心にこの治療法を研究しているのである。彼の研究の進捗状況は明らかにされていないが、解毒法完成の折にはすぐにブリタニアニュースネットワークにて発表されるだろう。