呪われた遺跡
『ええ、この場所の起源については少しは知っていますよ。蛇と昆虫が地上に現れて戦いを繰り広げるようになるはるか昔、邪悪な何かが人間に乗り移ったという物語が存在していたことに間違いはありません。物語に登場する主役は人間の姿をしていながら、その心は悪魔だったのです。彼は巨大な洞窟で命を絶やしながらも、永遠にその魂は生き永らえていると伝えられています。奴が命を落としたのは「聖なる力」だったとも言われています。これだけでは大した調査の情報にもならないでしょうが、もう1つお話できることがあります。別の物語なのですが、財宝を求めて冒険に出たあるグループが二度と戻ることがなかったという話があるのです。これは150年も前の事ではありません。「財宝の墓」と呼ばれる場所の発見という噂を確かめるため、30名ほどの調査員がDeluciaから旅立ったのです。その1人として帰ってきたものはなく、さらにそれを捜索するための別グループが奥地へ送られたらしいのですが、まるで山々が30名を丸呑みしてしまったかのように何の手がかりを得ることもできなかったそうです。様々な憶測が飛び交い、多くの者は蛇族に襲われて切り刻まれしまったのだとされています。蛇族は確かに脅威ですが、一部のものは財宝に目のくらんだ罰だと言っていますよ。敵が誰だったにせよ、私もこの意見に一理あると思いますね。』