双子の将軍
「異常だ。モンスターの繁殖が極めて異常な速さで行なわれている。原因を究明するため私はダンジョン深部へと進んだ...だが、そこで見たものは、このダンジョンにはいるはずのないトロル(Troll)とガーゴイル(Gargoyle)。しかも、奴らの様子は何物かによって操作されているようで、明らかに普通ではなかった。あの双子の将軍が動き出したに違いない!別行動を取っているローランド(Roland)達が何か別の情報をつかんでいればいいのだが...」
ガーゴイル, ゲイザー(Gazer), 狼(Wolf)など普段は現れる事のないモンスターがシェイム(Shame), デスパイス(Despise)で多数目撃された。なかにはヘルハウンド(HellHound)の大群に襲われたものもいたようだ。
無敵の剣士ジョーダン(Jordan)と最強のEvilMage メイヤー(Meyer)。双子の将軍がついに動き出したに違いない。ただ、なぜか奴らの付近には数える程しかモンスターがいない。これは、まちがいなく別の拠点があるぞ!しかも奴らのいる部屋には魔法の結界が。これでは近づけやしない。もう一つの拠点を見つけ出さなければ...メイヤーが手をかけたとすれば、モンスターは相当強化されているだろう。死の覚悟も必要だ。ただ、将軍二人に比べれば、やつらなんか無人の平野を行くに等しいぜ!」
見たこともないモンスター、クレイガーゴイル(clay gargoyle)とクレイトロル(clay troll)、そしてまれにしか目撃されないエルダーゲイザー(Elder Gazer)までもが多数出現したようだ。将軍の魔力の産物であることは間違いない。レポートによれば、アースエレメンタル(earth elemental)とガーゴイル, トロルを合成したものではないかとボーデン(Borden)は推測している。
通常の手段では将軍の部屋にたどり着けない事がローランドの報告により判明した。なんとか情報を得ようとダンジョンをくまなく探索したところ、特異な宝箱を発見。しかし、そこはクレイガーゴイルとクレイトロルによって守られていたのだ… 死闘の末、宝箱を得た勇者達は、テレポーターによって将軍の部屋に移動できる事を知った。使用するには合言葉が必要で、「皇帝を称えよ」とあった。ダンジョンをうろついていた奴らの1人から皇帝の名を聞き出した。その名はゴルモア(Golmor)。皆つぎつぎに名を叫びテレーポートしていった。しかしテレポーターの向こうにもまだ困難があることは間違いなかった。
ローランドによる報告2: 「テレポーターを通りぬけたところは将軍の部屋ではなかった。大きな部屋で、閉ざされた扉以外、出口すらない空間。どこからともなく、『死を賭して忠誠を示せ!』と声が聞こえた。その直後、目の前にはエンシェントウィルム(ancient wyrm)の姿が...どうやらあの竜を倒すしか抜け出す道はないようだ!」 後日、脱出に成功しローランドの報告を持ちかえった者によれば、ローランドはもう一つの手段、扉を通りぬける身体に成り果てて去っていったと言う事である。
多くの犠牲を出し、勇者達はついに将軍の部屋へたどり着いた。旅立ったものの1割にも満たない人数だった。かれらは最も成功した者達だが、最も大きな災厄を被った者たちでもあった。彼らの殆どがテレーポートした直後将軍の手により絶命していったのだ。 しかし、ついに将軍も多くの勇者の前に倒れた。恐怖の象徴であったマスクは勝利の証として勇者の手に渡った。
ひとまずブリタニアの平和は守られた。ただ、皇帝ゴルモアの存在は!? 噂によると、将軍のマスクを身につけたものには死が訪れるという。マスクをかぶり、野外で人ごみを歩くとたちどころに命を落とすという...